日新火災の火災保険のデメリット!口コミ評判で保険料が安くなる理由と注意点を解説

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日新火災は、全国の優良工務店による「高品質な修理」と組み合わせた火災保険を提供しており、火災保険業界でも注目されている保険会社です。しかも2024年の「火災保険 オリコン顧客満足度ランキング」では、前年の11位から9位へと順位を上げています。

このため、満足度の高い火災保険として、新規加入や見直しを検討している人も多いかと思います。そこで、この記事では、日新火災の火災保険の選び方やデメリットなどを、詳しく解説していきます。

日新火災の火災保険のデメリット

1908年創業の歴史ある中堅保険会社として信頼されている日新火災ですが、大手保険会社のように積極的な宣伝をしていません。そのため、保険商品の情報が少なく、どのような特徴があるのかあまり知られていないのが現状です。

公式サイトにはメリットについて多くの情報がありますが、デメリットに関する記載はほとんどないため、加入を迷ってしまう人もいるでしょう。そこで、ここでは日新火災の火災保険のデメリットについて、分かりやすく解説していきます。

日新火災の火災保険のデメリットは次の5つです。

  • お家ドクター火災保険と住宅安心保険のどちらか分かりづらい
  • お家ドクター火災保険はインターネットからの加入条件が厳しい
  • 代理店によって対応に差がある
  • オプションの選択肢が少ない
  • インターネットからの申し込みは知識が必要になる

それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

お家ドクター火災保険と住宅安心保険のどちらか分かりづらい

日新火災の火災保険には4種類の火災保険商品があります。そのうち、「お家ドクター火災保険」と「住宅安心保険」が、持ち家向けの商品となっていますが、どちらを選べばいいのか、分かりづらいというデメリットがあります。

お家ドクター火災保険

補償内容を選べる

住宅安心保険

補償内容が決まっている

このように分類でき、補償内容を自分でカスタマイズしたい人は「お家ドクター火災保険」、あらゆる損害に対して補償を受けたい人は「住宅安心保険」が適しています。

ただし、ここまで理解できても、どちらが自分に適しているのかを判断するには、火災保険について一定の知識が求められます。このため、保険内容を比較検討するためには、事前の勉強や専門家への相談などが必要になります。

お家ドクター火災保険はインターネットからの加入条件が厳しい

パソコンやスマホから申し込みできる「お家ドクター火災保険」ですが、下記に該当する物件の申し込みができません。

  • 店舗など住宅以外の物件
  • 併用住宅(店舗など住宅以外の部分を併設する物件)
  • 空家
  • 別荘
  • 別宅
  • 建築年が不明の物件
  • 保険始期時点で築年数が40年以上の物件

これらに該当する場合には、インターネットからの申し込みではなく、代理店もしくは営業店で相談する必要があり、「インターネット申込みによる割引 (5%割引)」を受けることができません。

代理店によって対応に差がある

日新火災の火災保険商品は、「お家ドクター火災保険」を除き、代理店もしくは営業店での申し込みが必要です(「お家ドクター火災保険」は代理店や営業店での申し込みも可能)。このため、近くに営業店がない場合には、代理店で契約を進めることになります。

日新火災の代理店は、全国に約13,000店もあり、幅広く展開しています。

丸尾
丸尾

しかし、店舗ごとに接客応対の品質が異なり、丁寧に対応してくれる代理店もあれば、業務的に淡々と手続きを進めていく代理店もあり、満足度にバラツキが出るといったデメリットがあります。

それを回避するために営業店を利用したくても、営業時間が平日9時から17時までに限られ、土日が休みとなっています。会社員が利用する場合、仕事を休まなくてはいけないといった不便さがあり、この点も日新火災を利用するうえでのデメリットとして考慮しなくてはいけません。

オプションの選択肢が少ない

日新火災の火災保険商品はいずれも、大手保険会社と比べるとオプションの選択肢が少ないといったデメリットもあります。

例:お家ドクター火災保険(すまいの保険)

  • 指定工務店特約
  • 事故時諸費用補償特約
  • 仮すまい費用補償特約
  • 被害事故弁護士費用等補償特約
  • 家賃損失補償特約
  • 個人賠償責任総合補償特約
  • 類焼損害補償特約

日々の生活で必要となる損害に対する補償はほぼカバーしていますが、スタンダードな特約のみとなっており、日新火災ならではの特約は「指定工務店特約」しかありません。

インターネットからの申し込みは知識が必要になる

お家ドクター火災保険は、パソコンやスマホからの申し込みに対応しており、さらにインターネット割引も受けられます。ただし、インターネットで申し込む場合、自分の判断で補償内容やオプションを取捨選択する必要があります。

もちろん、お問い合わせには対応していますが、対面と異なり回答に時間がかかる場合もあります。また、対応は営業時間内に限られているため、気軽に利用することができません。

このため、お家ドクター火災保険をインターネットで申し込む際には、火災保険に関する一定の知識が求められます。

丸尾
丸尾

保険商品を十分に理解していないと、必要な補償内容を外してしまい、いざというときに補償を受けられない可能性もあります。

このようなリスクを避けるため、自分で補償内容やオプションを選ぶのが難しい場合には、代理店や営業店を利用することをおすすめします。

日新火災の火災保険の種類と補償内容

日新火災のお住まいの保険(火災保険)には4種類の商品と地震保険があり、商品ごとに補償内容や特徴が異なります。それぞれどのような補償内容になっているか、詳しく見ていきましょう。

日新火災の火災保険の種類

日新火災のお住まいの保険(火災保険)は、下記のラインナップになっています。

  • お家ドクター火災保険(すまいの保険)
  • 住宅安心保険
  • マンションドクター火災保険(マンション管理組合特約付すまいの保険)
  • お部屋を借りるときの保険(賃貸家財総合保険)
  • 地震保険

保険商品ごとに、どのような特徴があるのかご紹介します。

お家ドクター火災保険(すまいの保険)

お家ドクター火災保険(すまいの保険)は、補償内容を自由に選べるタイプの火災保険で、高品質な修理サービスを組み合わせた日新火災オリジナルの火災保険商品です。

この保険には「指定工務店特約」がセットされており(解除可能)、信頼性の高い優良工務店を案内してもらえるため、損害が発生したときに安心して修理を任せられます。

また、代理店経由での加入だけでなく、インターネットからダイレクトに申し込むことも可能です。補償内容を選べる自由度の高さもあり、人気の高い商品となっています。

住宅安心保険

住宅安心保険は、スタンダードな総合型火災保険で、災害で発生する一般的な損害を幅広く補償してくれます。保険金は新価額(再調達価額)を基準に支払われるので、建物が古くなっても、保険金で修理や建て替えができるといった特徴があります。

また、暮らしと住まいをサポートするサービスが充実しており、下記のサービスを受けられます。

  • すまいのサポート24
  • 医療のサポート24
  • 暮らしのトラブル相談サービス
  • リフォーム相談サービス
  • 長期優良住宅の維持保全サポートサービス
丸尾
丸尾

さらに特約を追加することで、さらに補償範囲を広げることもでき、日常生活におけるさまざまな損害を補償してもらえる保険となっています。

マンションドクター火災保険(マンション管理組合特約付すまいの保険)

マンションドクター火災保険(マンション管理組合特約付すまいの保険)は、マンション共用部分における損害や賠償責任に対応する火災保険商品です。建物本体の共用部分だけでなく、掲示板や自転車置場、ロビーのソファなども補償の対象となります。

また、給排水管などのメンテナンス状況によって火災保険料が決定する仕組みとなっており、しっかりとメンテナンスされているマンションであれば、保険金を抑えることができます。

お部屋を借りるときの保険(賃貸家財総合保険)

お部屋を借りるときの保険(賃貸家財総合保険)は、賃貸物件を借りる際に利用できる火災保険商品です。アパートやマンションで火災や水ぬれなどの損害が発生した場合、大家さんへの損害賠償金や修理費用などを補償してくれます。

さらに、下の部屋への漏水、自転車事故などの日常生活で発生する賠償もカバー。家財の破損や盗難に対する補償も含まれており、幅広いリスクに対応しています。

丸尾
丸尾

この保険はパソコンやスマホから申し込むことができるため、わずらわしい書類作成が不要で、手軽に加入できる点も魅力です。

地震保険

地震保険は、地震や津波による火災や損壊、流失など、火災保険では補償されない損害をカバーする保険商品です。上記の火災保険と組み合わせて契約でき、火災保険の保険金額に対して30〜50%の範囲内で保険金額を設定できます。

※地震保険単体での契約はできませんのでご注意ください。

基本補償

お家ドクター火災保険住宅安心保険マンションドクター
火災保険
部屋を借りる
時の保険
火災、落雷、
破裂・爆発
風災、雹(ひょう)
災、雪災
選択可能
水災選択可能選択可能
盗難選択可能(※)
水漏れ選択可能(※)
騒擾(そうじょう)選択可能(※)
外部からの落下、
飛来等
選択可能(※)
破損・汚損など選択可能選択可能
※「盗難」「水漏れ」「騒擾(そうじょう)」「外部からの落下、飛来等」は、セットでの選択になります。

日新火災の火災保険の特徴

日新火災の火災保険にはデメリットもありますが、もちろん日新火災ならではのメリットもあります。ここでは、日新火災の火災保険の特徴について詳しく見ていきましょう。

指定工務店特約により優良な工務店に修理してもらえる

日新火災の特徴のひとつは、他社にはない「指定工務店特約」があることです。この特約により、火災や風災などの事故で建物に損害が発生した場合、日新火災が案内する修理業者を迅速に派遣してもらえます。

通常、この特約がない場合は、信頼できる修理業者を自分で慎重に選定する必要があります。ところが特約を付けておくだけで、日新火災が提携する全国の優良な工務店が対応してくれるため、自分で業者を探す手間が省けます。

さらに、指定工務店特約を付けることで、建物の保険料が3%割引になるため、コスト面でもメリットがあります。

インターネットでも代理店でも申し込みできる

保険会社の火災保険には、代理店型とネット通販型の2種類があり、多くの保険会社がどちらか一方にしか対応していません。最近では、保険料が安くなるネット通販型の火災保険が増えていますが、火災保険は契約内容が複雑で、窓口できちんと相談したいと考える人も少なくありません。

丸尾
丸尾

日新火災は、どちらのニーズにも対応しており、インターネットから直接申し込む方法と、代理店や営業店を通じて申し込む方法のどちらも選べます。

少しでも保険料を安くしたい人には、インターネットから直接申し込みするネット通販型がおすすめです。この方法で申し込みすると保険料が割安になり、手軽に契約を進めることができます。

一方、保険料が少し高くなっても、火災保険商品や補償内容、オプションを慎重に選びたい人は、代理店や営業店での申し込みがおすすめです。専門スタッフと相談しながら契約を進めることができるので、自分に合った補償内容で契約できます。

「お客さま本位」で迅速な対応を得意としている

日新火災は歴史のある保険会社ですが、大手保険会社と比べると広告宣伝にそれほど費用をかけていないため、知名度は高いとはいえません。社員数も約2000人で、東京海上日動火災保険の約1.6万人や、損害保険ジャパンの約2万人と比較しても小規模です。

しかし、この小規模であることが日新火災の強みであります。「お客さま本位」を掲げていることもあって、小回りの効く体制で、迅速な対応を得意としています。

丸尾
丸尾

たとえば「指定工務店特約」を開始したのも、迅速な復旧を目的としており、保険金の支払いも含めて時間をかけずにサポートを受けられるのが、日新火災の強みのひとつです。

信頼性が高く保険料を抑えられる

口コミを見ると、「日新火災の火災保険が1番安かった」という声が多く、保険料の安さも日新火災の特徴として挙げられます。

丸尾
丸尾

ただ安いだけでなく、利用者の満足度も高い点も、日新火災の魅力です。

知名度が低いため、検討したものの他社を選んだ人もいるかもしれませんが、不足しているのは知名度だけです。収益は安定しており、経営も堅実で、R&I(格付投資情報センター)による格付けは「AA+」。優良な保険会社であると評価されており、安心して火災保険に加入できます。

日新火災のお住まいの保険(火災保険)はこんな人におすすめ

信頼性が高く、迅速な対応が期待できる日新火災の火災保険ですが、デメリットもあるため、誰にでもおすすめできるわけではありません。それでは、どのような人に適した火災保険なのか見ていきましょう。

  • 修理業者との繋がりがない
  • 自分に最適な火災保険にカスタマイズしたい
  • 火災保険の保険料をできるだけ安く抑えたい

この3つのいずれかに該当する人は、日新火災の火災保険がおすすめです。それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

修理業者との繋がりがない

他社にはない日新火災の魅力は「指定工務店特約」にあります。ただし、この特約は誰にでも必要というわけではありません。

たとえば、地域密着型の工務店で注文住宅を建てた場合、損害が発生した場合にはその工務店に修理を依頼することが一般的で、この特約は必要ありません。一方で、この特約が必要なのは、中古住宅や建売住宅などを購入し、家を建てた業者との直接的な繋がりがないケースです。このような場合、自分で修理業者を探さなければならないため、特約が役立ちます。

また、近年、大規模災害発生後に、災害に便乗した悪徳商法が問題になっています。そのような業者に依頼してしまわないように、地域密着型の工務店と繋がりがないのであれば、日新火災の火災保険に加入する価値があります。

自分に最適な火災保険にカスタマイズしたい

従来の火災保険は補償内容が固定されており、さまざまな補償内容を包括的にカバーしていましたが、住環境も多様化により、補償内容に無駄が出てくるケースも増えています。たとえば、高台に建つ家では、水災への備えが不要な場合もあります。

従来型の火災保険では水災を補償内容から省くことができませんでしたが、日新火災のお家ドクター火災保険なら、必要な補償内容だけで構成できます。その結果、水災を補償内容から省くことで、保険料を抑えることもできます。

このように、補償内容を自分に最適な形にカスタマイズしたい人には、日新火災の火災保険が適しています。

丸尾
丸尾

ただし、従来型の住宅安心保険も用意されていますので、カスタマイズが必要ないという人でも、条件次第では日新火災の火災保険を利用できます。

火災保険の保険料をできるだけ安く抑えたい

火災保険の安さも日新火災の魅力のひとつです。このため、少しでも保険料を抑えたい人にも、日新火災の火災保険がおすすめです。ただし、必ずしもすべてのケースで他社より保険料が安くなるわけではありません。そのため、日新火災を含めて、複数の火災保険商品を比較検討することが重要です。

丸尾
丸尾

また、火災保険を選ぶときには保険料だけで選ぶのは避けるべきです。信頼性や支払い方法、付帯する特約の内容などを総合的に判断して、最も適していると感じた火災保険商品を選びましょう。

まとめ

日新火災の火災保険には、持ち家で向けの商品が2つあります。補償内容を自分でカスタマイズしたい人は「お家ドクター火災保険(すまいの保険)」、さまざまな損害に備えたいなら「住宅安心保険」がおすすめです。

ただし、インターネットから申し込みしたい場合には、「お家ドクター火災保険(すまいの保険)」しか選べません。さらにインターネットからの申し込みは、加入条件が厳しくなるため、申し込みできなかった場合には、代理店や営業店でお申し込む必要があります。

日新火災の強みは「指定工務店特約」ですので、損害発生した場合、迅速な対応をしてくれる業者と繋がりがない人は、どちらの火災保険を選ぶにしても、「指定工務店特約」を付けておくことをおすすめします。